がん検診からがん診断までの顛末は他に譲り、5月7日のがん診断後、6月21日開始の抗がん剤治療について綴る。

がんを完治とかがんからの生還なんてことは全く頭に無い。がんと診断を受けた以上私に寄宿するがん細胞と生きていく、がんが私より強くなれば寄宿種の身体は滅ぶ。しかしそれではがんも共に滅びる。お互い共栄共存し、私の身体的痛みを少なくしてくれることを願うだけだ。

抗がん剤治療は悪魔の囁きとの戦い

おひとりさまの私は、七転八倒しようと誰からも詮索されない。ただただ、自分の身体に起きたことを受け止め我慢我慢です。しかし同居する家族がいると、それぞれの治療に対する意見や一歩間違えるとその治療に反対だったりすると、根拠の無い話しで振り回される。

 いみじくも美空ひばりさんに瀬戸内寂聴氏が「不幸が重なると新興宗教がやってきて、悪い霊がついている、とかいろいろ言うんです。それにも一切耳を貸しちゃだめ」([ひばり伝 蒼穹流謫」齋藤愼爾著より)と伝えた言葉が患者bの藁にも縋りたい気持ち、縋ってしまう現実が判る。

 正直、余りのつらさに七転八倒のたうち回った、3週間後にまた同じ治療をするのかと思うと、気は滅入るばかりであった。しかしこの苦しみは私の身体ががん細胞と戦っているのだ、がん細胞の勢いを弱めているのだ。と思うと、苦しい中でも自分に叱咤していた。

 そういう苦しい治療の中にある人の心に付け入り、「こんな治療は辛いから止めよう」「がんを消滅させる方法があるよ」とささやく代替療法、民間療法は悪魔の囁き。そして周囲の人間も時には悪魔の囁きをする。

幸いなことに、おひとりさまは自分で決断し、自分で不調を乗り越えるしか無い。だから悪魔の囁きを却下しやすい。

 人間は弱いから目の前の痛みから逃げたいそれは分かる。しかし今がん診断を受けていないあなた、自分お身体と向き合えばがんは予防できる、またがん診断が受けてもより良い治療はゲットできる、そのためには情報収集と情報を見る目を養わなければダメだよ。

20日目

先週に続いて歯科検診、先週有った口内炎はすっかり消えている。抗がん剤治療中は月1回の検診を受けることになった。

相変わらず味覚障害は続く。今まで味が濃すぎると思っていた物が薄味に感じる、このまま行くと塩分取り過ぎかもと

少し不安になるのは抗がん剤10の止め’どき(長尾和宏著)に塩分取り過ぎは気をつけるようにあったから。しかしこの本は6年前の発行なので、現在の抗がん剤治療との違いも少し見受けられる。ただどちらかというと末期がんの方にはとても参考になるが、ステージⅡ~Ⅲの私の今には余り参考にならなかった。読んだ理由は副作用について詳しく知りたかったので。それも余り参考にはならなかった正直。

ところでこの治療中も美味しいと飲んでいたトマトジュースが健康食品、サプリメントに類する可能性が出てきた。最も禁忌な物を口にしてしまったのではないか。基本的にサプリメントや健康食品は口にしないのだが、余りに巷に溢れている。特保のヨーグルトや飲み物もある。そういえば12日目には口の中がさっぱりしたいとチオビタを飲んだ。スポーツドリンクの一種かと安易に考えていた反省。

 

19日目

f腹部の痛みで目が覚める、まだ0時40分。このまま朝まで続くのだろう。2時間ほど布団の上をのたうち回るが、胸のつかえまでが加わる。それにシーツ一に抜けた毛髪が積み重なりそれが顔に付いたり口に入ってきて益々不快感増長。3週間目は抗がん剤が抜けて副作用も無くなると医療者から説明を受けるが、心底嘘じゃと喚きたくなる。

オフィスで仕事をする、痛みばかり集中していた気持ちが、パソコンの画面に集中することで解放される。

4時、新聞が配達されているので自宅に戻り読む。

今日はフェルデンクライスのレッスン。痛みを軽減し身体の動きを滑らかにするレッスン。

約45分、身体への負担は無い、あちこち不具合を確認する、私は立ち上がりには膝が痛い、膝への痛みを減らすためにいろいろ立ち上がり方を試してみる。

毛髪がぱらぱらと落ちるので、カツラの下に付けるキャップを付けると抜け毛が落ち着く。

そして始めてカツラを装着して外出。今日は涼しいので頭は蒸れないが、何とも頭皮が痒い。

18日目

お昼に鍋焼きうどん完食。昨日から5月気温で寒い。(ちなみに今日は7月8日)寒いので使い捨てカイロを昨日から使っているが、全く違和感なし。

脱毛の痛みで頭を枕に付けることができないので、眠れない。この状態でカツラを付けるのは痛いだろうと予想して、ネットを買いに行く。詳しい担当者はお休みで、代わりの人はなんだかオドオドしていて、益々不安が高まる。

17日目

数年前はシュークリーム、ショートケーキ、ティラミスなど1回に3個は食べる甘い物大好きが、だんだんケーキを食べたいと思わなくなった最近。しかし抗がん剤治療が始まってからは、牛乳、砂糖、バター素材は全く受け付けない。

特に素材に合成甘味料等が使われていると臭いだけでむっとする。

臭いと一口に言うが、沈香だけで作られたお線香の香りは、心和む。

しかし化学製品の臭いは鼻につく、最も困るのはマスク本体、個別包装のマスク。歯磨きの臭い、特に水性の物は甘みまで付いているのでもう結構。これは歯科医院で購入した物が無臭、無味で助かっている。

衣装ケース、

余りにも身の回りに多い化学製品(百均はその最たる物だろう)

16日目

昨夜からグッとからだが楽になったが、熟睡はできてないが、食欲は一昨日とは打って変わって餓鬼のようです。

眠れないならと3時から片付けを始める。今週前半には全く考えられなかった、この元気みなぎる活力に驚くばかり。

本格的に脱毛が始まり、頭皮がヒリヒリプラシで解くのも痛い。因幡の白ウサギ状態(毛をむしられた因幡の白ウサギの痛みはもっと酷かったのだろうが)今更ながらもっと短くベリーベリーショートにしておくべきだったと後悔。

多くの抗がん剤治療者は髪が束で抜けてショックと言われるが、私は鈍感なのか脱毛へのショックは全くない。

15日目

今日は4日ぶりにうとうとできた。朝はトウモロコシ、到来物の太陽の玉子(マンゴー、美味しかったペコ負けた)、昼はカレーとカップアイスを2個完食。頭痛も呑み込み時の違和感も今日は無い。

おふぃすを整理していると抗がん剤と乳がんの書籍を見つける。

14日目

胸を貫く痛みは一晩中続き、今日も不快。横になっていても

髪が抜け始めると頭皮の痛みと頭痛がする。

何とかこの痛みから解放されたいと処方された薬の中で、残っている解熱剤は全く公課が兄だろうが、

13日目

今日も朝から、口なか、舌のまずさは続いているが、それに加えて水を飲むと喉、食道、胃へ鈍痛を感じる。その上、目頭から己の億額へとズンズン痛みがある。(目の奥ジンジンってCMみたい)

髪が抜けて始めたが、よくドラマやドキュメンタリーのようにどっと一握り抜ける処まで入っていない。

12日目

益々、口のなか、舌は違和感と痛みで、水も口にすることが辛い。

11日目

食欲が戻ってきてはみたものの、舌先、口中は火傷をしたときのヒリヒリ感しか感じず、何を食べても不味い、不味い、不味い。

10日目

節々が痛い。ただただ痛い。

9日目

「今夜なに食べる」を見終わって眠れないので新聞記事の整理。その後このブログを書く。5時杉田ので共催集の上田晋也のサタデージャーナルを見に自宅に帰る。(吉本問題は参議院選自民党必勝させるために深謀遠慮ではと疑っている)

抗がん剤治療開始後、初めてのフェルデンクライスのレッスン。

身体への負担無く、終了。

8日目 食事は猫も食さぬ猫まんま

早朝3時目が覚め喉が渇くのでキッチンに向かう。

棒アイスを1本手に取り別途に戻り、完食。再びキッチンへもう1本、更にカップアイスを2個。

何じゃ、昨夜までの見るのもむかつく苦痛とは打って変わっての食欲です。

この日は

  • 朝食-温かいご飯に鰹節とお醤油を一散らし。(我が家の庭に来る野良さえ見向きもしません猫まんま)
  • 昼食-冷蔵庫にあったコロッケ3個。
  • 夕食-温かいご飯とキュウリに味噌を付ける。
  • 夜中にカップアイス2個

塩分と乳脂肪満載でしたが、今は体力を付けるためと、拘らないことに。しかし周囲に人がいたら驚愕の餓鬼のようです。